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2017 Nov.22

「SHOE DOG」を読んで

たぶんこれ、TBSの日曜劇場枠でドラマ化される。(されない)

 

「SHOE DOG ー靴にすべてを。」を読んだ。ナイキ創業者の自伝小説である。

 

まあなんだ、リアル「池井戸潤の社長モノ」。もう、日曜劇場で今やってる「陸王」のパクリなんじゃないかと思わんばかりである。

 

銀行は意地悪だし、ビジネスパートナーは裏切るし、でもそんな中でも味方になる人もいるし、社内は一致団結するし、ひょんなことから画期的な技術シーズと出会うし、開発にいったんは失敗するし、結局成功するし。

 

いや、まあ、こっちはノンフィクションなんでパクリようないんですけどね。そもそも日本のビジネス小説知らんだろうし。でもね、うわーこれオニツカの人たち怒らないのかな?と心配になっちゃうくらいの香川照之っぷりを見せる人が出てきたりするのである。

 

違いを強いて言うなら創業者のキャラがだいぶナマナマしいというか人間っぽさがありまくりなところだろうか。イチかバチかの繰り返しゆえ感情の起伏も大きい。まあなにせ書いてるの本人だからなあ。でも周りがあれだけついてってるんだから魅力的な人なんだろう。ハリウッドで映画化されるかもしれないが、ディカプリオ主演あたりかなーと思わせる感じである。「アビエイター」ほどではないにせよ、荒れるシーンがありそうだ。その際にはぜひオニツカ社の「キタミ」は香川照之さんでお願いしたいものだ。

 

気になったのはラスト近くに昨今の状況について書いているところ。「アメリカでは起業家精神が高まるどころか薄まっているのだ。」とある。ベンチャー起こりまくりのイメージあるけどなあ、アメリカ。隣の芝生なのかなあ。その記述のすぐ後にある「運の力も大きい。」というところ、ほんとだなあと思う。ナイキだって不渡り出したりしてるわけで、そこを乗り切れなかった会社も山ほどあるのだろう。高校の頃ユニフォームで着てたヤスダというブランドを思い出した。

 

いや、とにかくおもしろかった。ある忘年会で今年おもしろかった本を持ち寄るという趣向があるんだが、この本を持っていくことにしようと思っている。