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2017 Feb.28

「まだ早すぎる」問題

また趨勢ってやつに翻弄されている。

 

ダ・ゾーンに、である。

 

ここまで書いて文末を「だぞーん」にしたくなるのに抵抗しているところですでに翻弄されているのだが、それよりもなによりも、Jリーグ観戦が問題なのである。ちなみにこのダ・ゾーン、アルファベット表記だとDAZNなんだけどカタカナ表記だとナカグロ(・)があるのが正式名称らしい。

 

で、みなさんご存知だと思うけども、今シーズンからJリーグは基本ダ・ゾーンによるネット配信でしか見ることができなくなっちゃったのである。

 

これまで放送してくれてたスカパーから乗り換えるしかないのである。であるが、開幕前からどうも評判が悪い。PCで見る場合にブラウザとの相性がある、TVで見るのにどんな機材がよいのかわかりづらいさらにその機材が品薄になってるわ見るためのソフトが配信されないわ、映ったのはいいけどカクカクする、全試合放送とうたってた競技がいつの間にかそうじゃなくなったなどなど・・・。昨年に独占配信契約締結が発表されて以来、私含めサッカー好きはいろんな情報に翻弄されまくりだったのである。

 

で、皆が不安に思ってるところで先週末に開幕。やはり、という感じの不具合が発生した。

 

まあスカパーだってパラボラ受信は雨で安定しなかったりとかはあったけども、ネット配信はライブスポーツに向かない感じはするよなあ。アクセス集中していいことなさそう。NetflixとかHuluとかAmazonプライム・ビデオとか出そろってきて、ついに有料でネットで映像コンテンツを見るのが当たり前になるのではないかと思ったのだが。まあ、放送が通信に移行するって話はいずれはそうなるんだろうけど、まだ早すぎたのかなあ。てなことを思う。

 

世にでるのが早すぎて浸透しない、これもまた趨勢のひとつなのだろう。

 

スマホ全盛の今から思えば早かったなあと思うのが、PDAってやつだ。ザウルスとか。電子手帳とも呼ばれてたなあ。PHSの32Kbpsベースの東芝GENIOってのの商品開発からローンチを担当したのが懐かしい。電話もメールもWeb閲覧もできたから、機能としては今のスマホと同じなんだがいかんせん通信速度やら含め環境がまだ整ってなかった。当時はなんであんなの持つ必要があるの?あんな四角いの受話器みたいにしてしゃべってると変だよ、てな評判だったんだが、今は皆スマホ持ってるししゃべってるし。イヤホンしてスマホのマイク部分だけ口に向けて電話してるのを見て最初「なんでこの人は街を歩きながら生牡蠣を食べとるんだ?」とぎょっとしたが、もう普通な風景だし。趨勢ってやつは、いろんな違和感を消してしまうもんなのだ。

 

ウェアラブルデバイスってのも、なんか、早かった感がある。けど、これまたいずれ形をちょっとだけ変えて再燃しそうだ。ヘッドマウントディスプレイでVRやるのはすでにまた盛り上がってきてる感じあるし。お次はメガネでARってのが復活して、服とかアクセサリー型のデバイスなんかもまた復権するタイミングはきっとあるのだろう。

 

で、早すぎたのか映像のネット配信。いやまあYoutubeなんかはもう定着しまくってるけども、ライブ配信で長尺で大画面で見るクオリティが必要な有料コンテンツってのはいけるもんなのか。

 

もし、世の中みんなが「アリ」ってことになれば、趨勢として、無料コンテンツにCMを挟みこむ今の広告のカタチは減っていくことになるだろう。しかし、有料に抵抗ある人もまだまだいそうだね。

 

広告の送り手はどうすればよいのだろう。

 

ひとつはコンテンツの中に広告的な要素を入れていくやり方だろうなあ。プロダクトプレイスメントとか冠提供とか。こちらはコンテンツ制作費に投資して広告という見返りを求めるカタチだ。

 

もうひとつは、有料コンテンツの割引と引き換えにオーディエンスにCM視聴を義務づけるやり方だろうか。CM枠の量で割引率が違うとか、段階的なプランが作れそうだ。いくつかの配信プラットフォームを束ねて契約可能にするメディアエージェンシーが出てきてもおかしくはないなあ。

 

・・・てなことを考えるのは、まだ早すぎる?